当院では、お産(分娩)を行っております。
妊娠が分かってから、起こる妊娠とつわり、症状・疾患、妊娠高血圧症候群、妊娠中の生活と注意点などをご紹介しています。
妊娠中の症状や、出産にあたりご心配なことや、わからないことなどがありましたら、遠慮なく受診にいらしてください。
当院でお産をご予定の方は、当院の分娩・入院についてをお読みください。また、母親学級も行っていますので、是非、ご参加ください。
妊娠とつわり
分娩時の痛みのために体がこわばったり、気持ちが後ろ向きになったりすると、お産が進まなくなることがあります。
陣痛の痛みに加え、陣痛間隔や子宮口の開き具合でお薬を使用していきます。
妊娠悪阻
つわりの症状がさらにひどくなって、食べ物や水分がほとんど口から入らず、体重がいちじるしく減ってしまったり、日常の生活ができなくなるような状態を「妊娠悪阻」といいます。
妊娠悪阻の状態になると、お母さんの内臓の機能に影響する場合も出てきます。
迷わず受診し、点滴の治療を受けましょう。
点滴で、水分や電解質、ビタミン類を補います。
症状・疾患
おりもの
妊娠中はおりものが多くなりがちです。
外陰部を清潔に保つために、入浴はまめに、下着は清潔なものを着けましょう。
貧血
赤ちゃんは鉄分を母体から吸収するので、妊娠中は貧血気味になります。
その結果、赤ちゃんの発育を妨げたり、産後の回復を遅らせる原因ともなります。また、赤ちゃんへ血液をまわそうとするため、日頃から鉄分の多いものをとりましょう。
立ちくらみなどの症状が出ることもあります。ゆっくり行動することを心がけましょう。
静脈瘤
妊娠中期以降、ふくらはぎ・太もも・外陰部などに血液が溜まり静脈が浮き出ることがあります。
ときどき横になったり、足を高くして休むようにしましょう。
弾性ストッキングなどを上手く活用しましょう。
便秘
つわりと合併したり、大きくなった子宮の圧迫などで妊娠中は便秘がちになります。
規則正しい食生活を心がけましょう。
整腸剤や、下剤の処方も可能です。
むくみ
1週間に500g以上の体重が増えたり、尿量が減ってきたら要注意で、妊娠後半のむくみは危険信号です。
塩分や過食に注意し、休養を十分にとることが大切です。
カゼ
カゼをひかないようにしっかり休養をとる、人ごみを避けることを心がけましょう。
普段から、うがい・手洗いをこまめに行うことが大切です。
体調がおかしいなと思ったら早めに受診しましょう。妊娠中も内服可能なお薬の処方をします。
風疹
妊娠中(特に妊娠初期)の感染で、赤ちゃんに先天性の異常を及ぼす場合があります。殆どの人は予防接種を受けている為、免疫がありますが、最近では免疫のない人が増え、風しんが流行しています。
妊娠中は予防接種ができません。
ご主人の抗体検査をし、抗体がなければ、ワクチンの摂取をしてもらうようにしましょう。
妊娠高血圧症候群
妊娠後期に多い妊娠高血圧症候群は、妊娠中に高血圧、蛋白尿、むくみの出る状態は、これまで妊娠中毒症と呼ばれてきました。
高血圧、蛋白尿、むくみの3つの中でも高血圧が、最も大きな問題であることから、平成17年から妊娠高血圧症候群と呼ばれるようになりました。
妊娠後期の妊娠高血圧症候群は、低出生体重児、虚弱児、死産の原因にもなりますので、注意が必要です。
症状について
初期症状は軽く、自覚ができないので早期発見のためにも、必ず定期検診を受けてください。
また、体重の増加には特に気を配りましょう。
こんな症状はありませんか?
- 急激な体重の増加(500g以上/週)
- 目がかすむ、チカチカする
- 頭痛がする、頭が重い
予防のための食事チェック
- 間食が多い
- 甘いもの、辛いものが好き
- 塩分をたくさんとる
- 高カロリーのものをよく食べる
妊娠中の生活と注意点
特に妊娠中に気をつけるお腹の張り、妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針
知っておいていただきたい娠中の生活と注意点についてをご紹介いたします。
是非、参考になさってください。
妊娠中に気をつけるお腹の張り
妊娠中は頭では「私は大丈夫!まだ動ける!」と思っても実際は体力が落ちていて疲れがあとからドッと出たりすることがあります。
あまり無理をすると早産や切迫早産などのトラブルにつながる可能性もあります。
お腹の張りについては、横になって治まるようであれば、さほど心配することはありません。
ただし、なかなか治まらず続く場合や、張りがどんどん強くなるような場合は、ご連絡下さい。
また、妊娠中はちょっとした体調の変化に敏感になり、不安に感じることが多くなると思います。
心配になってインターネットでずっと調べもの、、という方も、いらっしゃるのではないでしょうか?自己判断せず、少しでも不安になったら早めにご連絡下さい。
妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針
お母さんの健康と、赤ちゃんの健やかな発育には、妊娠前からのからだづくりが大切です。
依然として若い世代の「やせ」が多いことなどの課題を受けて、以下の10項目の指針が示されました。
日頃から自身の健康を意識するきっかけにしましょう。
- ①妊娠前から、バランスのよい食事をしっかりとりましょう
- ②「主食」を中心に、エネルギーをしっかりと摂りましょう
- ③不足しがちなビタミン・ミネラルを、「副菜」でたっぷりと摂りましょう
- ④「主菜」を組み合わせてたんぱく質を十分に摂りましょう
- ⑤乳製品、緑黄色野菜、豆類、小魚などでカルシウムを十分に摂りましょう
- ⑥妊娠中の体重増加は、お母さんと赤ちゃんにとって望ましい量にしましょう
- ⑦母乳育児も、バランスのよい食生活のなかで行いましょう
- ⑧無理なくからだを動かしましょう
- ⑨たばことお酒の害から赤ちゃんを守りましょう
- ⑩お母さんと赤ちゃんのからだと心のゆとりは、周囲のあたたかいサポートから!